誕生日に一気に1年歳をとるように皆言うけれど、実際は1日1日、今過ぎていくこの瞬間にも人は老いていくのだよなあ、と当たり前のことに気付いた。
私たちは1日ごとに、1秒ごとに死に近づいていく。
まさに、“明日になれば今日の僕らは死んでしまう”のだ。
無駄にしている時間なんてなかった。
何が無駄なのか何が無駄でないのか見極めなくては、時間はどんどん私を運んでいってしまう。
自分にとっての優先順位ははっきりわかっているのにその下位にあたるものを断ち切ることができない弱さが諸悪の根源だと、ずいぶん前から気づいている。
高校まではある程度仕方なかった。ということにしていた。部活がコミュニティの最低単位になるような学校だったし、部活のことで埋め尽くされた日常の隙間をぬって外の関係性を築くような余裕は私にはなかった。唯一の所属先であるそこを抜けたら、属するものがなくなってしまう。その恐怖がやめたい気持ちに勝ってしまった。
今は違う。私は複数のコミュニティに属しているし、コミュニティ外の友人も何人かいる。どこにも属さない自由だってあるし、その方がきっと広い世界につながっている。
生半可な気持ちや惰性で何かに所属している時間は、本当に大事なことから逃げている時間だ。だから、いらないものは切り捨てるべきなのだ。どんなに苦しくても。